日本語図書館リニューアル物語

2001年11月、サンクスギビング直前のある日。 森上校長先生のところに一本の電話がありました。  電話の主はメドフォード教育長のベルソン氏。 以前から検討依頼をしていたレクチャールームの利用を、「現在日本語図書館に利用している教室明渡しと引換えに認める」とのこと。  新しいレクチャールームは現図書館より二倍も広い教室です。増えつづけて来た本で手狭になった日本語図書館を一挙に拡張できるチャンスです。
メドフォード側の希望では2月には現教室の方を明渡してほしいとのこと。  2月の引越し期限まで、クリスマス休暇などを差引くともうあまり時間がありません。  サンクスギビング明けには早速、図書委員と学校運営委員による検討プロジェクトが発足しました。  最初の打合せの後はEメールでどんどん検討が進められました。  階段状の教室の利用は危険は無いか、据付のいすや机はどうしようか?  大規模な引越しを短期間に実現するには?色々な意見が出されました。

レイアウト検討チームでは、レクチャールームの正確な見取り図を作り、色々なレイアウトが検討されました。  階段をうまく利用した配置が考えられないか? 据付の椅子、机の一部を残したら良い閲覧コーナーになるのでは? この際、ストック・コーナーもたくさん確保したいなど等。  たくさんの意見を実際のレイアウト案にして行きます。20以上の案の中から、実際に作業をする図書委員の皆さんに最終案を選んでいただきました。

これと並行して、引越し前のフロアー工事の検討も進められました。据付机の一部を切断加工して中央通路を作る方法。  コンクリートのフロアーの段差の高い部分にステップを追加する方法。 幼稚部の教材カートを搬入保管できるように入り口に移動式のスロープをつける方法などたくさんの検討課題がありました。  でも、ある日突然登場したなぞの日曜大工大好きお父さんが大活躍、問題は次々と解決して行きました。 この頃、PTAのファンドレイジング委員会から図書館リニューアルをサポートしたいとの話がありました。  早速、引越しの計画を説明し約3,000ドルの引越し費用を全面的に支援していただけることが決まりました。  定かな予算のあてが無いうちにスタートした引越しプロジェクトの悩みの一つが一挙に解決しました。

引越しまで、もうあまり時間がありません。 検討とともに、1月12日からはフロアー工事も開始しました。  フロアーの清掃とペイント。机の取外し作業。中央通路の加工。スロープの組立てなど、多くのお父さんに協力いただきました。  これと並行して、図書委員会では16、000冊の図書と40本以上の書架の移動計画の検討が始められました。  毎週大勢の子供たち保護者の方々が利用している図書館をできるだけ閉館しないように、本と書架の引越しは2月2日一日ですませ、翌週9日に図書の整理と後片付けをして、16日には新しい図書館を開館させる計画です。  できるだけ大勢の皆さんに協力いただけるように、土曜日午前中だけで全部の本と書架、それに什器類を運んでしまわねばなりません。  引越し前の週は少し早めに閉館して、図書委員の手で一部の図書をダンボール箱につめたり、新図書館に運んだり翌週の大引越しの下準備をしました。

2月2日。 いよいよ、引越し当日。図書委員はもちろん、総勢50名以上のお父さん、お母さん方が新旧図書館に集まり、引越し作業の始まりです。  旧図書館では、図書をダンボールにつめる人、空になった書架を運ぶ人、新しい図書館では、書架の配置を決め、運びこまれた図書をどんどん書架に配置して行きます。  新図書館にはストック・スペースの棚もたくさんあるので背の高い棚を組立てるのも大変な作業でした。  休み時間に廊下の向こうの方からは子供たちが興味津々で工事の様子を覗いていました。  大勢の皆さんのおかげで12時前には一通りの書架と図書が運びこまれ、何とか図書館の形になって一同ほっとしました。  それでも、翌週にもかなりの作業がありました。とりあえず運びこんだ図書の整理は図書委員の仕事です。  新しい受付けのあたりの配置を調整したり、小道具を整理したりするのも結構な時間がかかります。  それと並行して、入り口スロープの補強やステップの工事など残った工事も進めなければなりません。12時近く、ようやく翌週からの開館の準備が整いました。